今は松戸の法務局にいるのだけれども、これから相談に行っていいかとのお電話がありました。法務局の登記相談を利用しようと思って出向いたのだが、今日の予約はいっぱいだと言われたそうです。今は3月ですから、年度末のため法務局は余計に混んでいたのかもしれません。

さらに自分で登記をするつもりならば1度の登記相談だけでは足りず、これからも何度か法務局へ来なければ無理だろうと言われたため、司法書士に相談することにしたそうです。当事務所は松戸駅のすぐ近くで、また、松戸駅と法務局(千葉地方法務局松戸支局)の間にあるので、法務局からお越しいただくにも便利です。

そして、なぜ当事務所へお越しいただいたのかと尋ねると、「松戸 司法書士」のキーワードで検索したら最初に出てきたからとのことでした。松戸司法書士で最初に表示されるのは残念ながらこのサイトでは無く、下記スクリーンショットのとおり当事務所の旧ウェブサイトです。

松戸司法書士

したがって、上記サイトをご覧になって当事務所へお問い合わせくださったのだと思われますが、「松戸 司法書士」で最初に出てきたから問合せをしたとハッキリ言われると、やはり「地域名 × 司法書士」で上位表示されるのは重要なのだろうとあらためて実感します。

けれども、私は何度も書いているとおり、「地域名 × 司法書士」のGoogle検索によるウェブサイトへの訪問者は、現実にはそれほど多くないと思われます。

Google Search Console のデータを公開

最近では、ウェブサイトへの訪問者がどんな検索キーワードを使用したかを知るのは難しくなっています。たとえば、Googleが提供するアクセス解析サービスであるGoogle analyticsで検索キーワードを知ろうとしても、次のとおり95%近くが(not provided)となってしまい全く役に立ちません。

not provided

そこで、検索キーワードを知るための別の方法として、Google Search Consoleの「検索アナリティクス」を利用することができます。下の表は最近1ヶ月間の実際のデータから、クリック数の上位10キーワードを抽出したものです。

検索アナリティクス

クリック数が1位のキーワードは「数次相続 遺産分割協議書」で、検索結果に386回表示されて91回クリックされているわけです。また、このキーワードでの掲載順位は2.8位です(検索順位は変動するので平均すると2.8位だということです)。このデータを見る限り、クリックはされたとしても松戸の高島司法書士事務所へのご依頼には繋がらなそうなものばかりです。

地域名(松戸)を含めた訪問者数は?

上記データによれば、上位10位までのキーワードには「松戸」も「司法書士」も一切含まれていません。そこで、松戸が含まれているキーワードで、かつ、この1ヶ月の間に1度でもクリックされているものを抽出してみました。その結果は次の表のとおり。

検索アナリティクス(松戸を含む)

一番多い「松戸 司法書士」でもたったの4クリックで、全てをあわせても1ヶ月でたったの9クリックです。このデータは上位4位までを抽出しているのではなく、松戸を含めたキーワードで1度でもクリックされているものの全てです。

このようなデータを見るたびにいくら何でも少なすぎるだろうと感じるのですが、Googleが提供するデータによれば「松戸 司法書士」のような検索キーワードで多くの訪問者を集めているという事実は見当たらないのです。

そうであれば、「松戸 司法書士」のような検索キーワードでSEO対策をおこなうのに意味があるとすれば、「松戸 司法書士」で検索しサイトに訪れる方は少ないものの、その多くがお問い合わせに繋がっているという仮説が成り立つ場合でしょう。

たとえば、この記事の最初に書いたように、松戸の法務局内から「松戸 司法書士」で検索する方は、今すぐにでも司法書士に問合せをしたいという方です。そして、検索結果の1位に表示されれば、その司法書士事務所へ問合せをする確率は非常に高いといっていいでしょう。

そう考えると、「松戸 司法書士」のキーワードによる検索の絶対数は少なくても、お問い合わせに繋がる可能性が極めて高いのだとすれば、「地域名+司法書士」のキーワードでSEO対策をおこなうことにも意味があるのかもしれません。

この話題はいつまで経っても自分の中でも結論が出ないのですが、現実問題として「松戸 司法書士」で最初に出てきたから問合せしたとのお話しを耳にすることは、決して少なくないのも事実です。