「司法書士 松戸市」のように、司法書士と地域名を合わせたキーワードによるGoogle検索で、大きく順位が変動しているようです。ここのところ、司法書士事務所によるウェブサイトの検索順位が軒並み下落し、企業の運営による司法書士比較サイトなどが上位に表示されるようになっているのです。

「司法書士 松戸市」では、当事務所によるウェブサイトが2位と8位となっている他には、3位に千葉司法書士会の会員名簿のページ、9位に松戸市内の司法書士事務所によるウェブサイトが入っているのみで、後はすべて企業が運営するサイトとなってます。

松戸市だけがこのような状況なのかと思い、「司法書士 柏市」、「司法書士 船橋市」、「司法書士 市川市」でも検索してみると、1位はすべて「○○市のおすすめ司法書士○社を徹底比較」というようなタイトルの同一企業によるページです。

このサイトのドメイン名のGoogleにインデックスされているページ数は約46,600件もあり、個人が運営する司法書士事務所のサイトでは到底太刀打ちできません。

この司法書士比較サイトを見ても、どのような基準で「おすすめ司法書士」を選び、その順位を決めているのかは不明です。当事務所も「松戸市のおすすめ司法書士」の10位(最下位)に入っていますが、掲載をすることについての許諾などをしたことはありません。

このようなサイトが、松戸市だけでなく、柏市、船橋市、市川市などの周辺地域でも軒並み1位となっているのは不可解なことです。その地域の司法書士事務所のウェブサイトに適当に順位を付けて勝手に掲載しているだけのサイトが、司法書士事務所を探そうとしている人に本当に役立つとは考えられないからです。

反論があるとすれば、それまで上位表示されていた司法書士事務所によるホームページだって、本当に「松戸市のおすすめ司法書士」だから1位になっていたわけではなく、SEO対策に力を入れているから上位にいるに過ぎないということでしょうか。

ただ、どの店でも同じ商品が手に入る通販サイトなどとは違い、司法書士事務所の場合には実際に依頼を受け業務を遂行しなければなりません。検索上位を維持していくのは簡単なことではありませんから、長期にわたり上位にいる司法書士事務所であれば、SEO対策に力を入れているだけでなく、実際の業務もしっかりとこなしているのが通常であるはずです。

それでも、検索1位の司法書士事務所が、その市町村でのおすすめ司法書士1位であるとは限らないのは当然ですが、勝手に適当に並べられた司法書士検索サイトのおすすめ1位を選ぶよりはベターな場合が多いでしょう(もしかしたら、比較サイトに料金を払うことで「おすすめ司法書士」の上位に入れてもらえるのかもしれませんが、そうだとすれば更に順位の信憑性が下がることになります)。

地域によっては適当に作って放置しているサイトが上位にいる場合もあるとしても、松戸市(人口約50万人)くらいの大きな街にある司法書士事務所のウェブサイトについては、「司法書士 ○○市」で10位以内に入るのは至難の業となっています。

したがって、現在ではまともに営業していない司法書士事務所のホームページが、「司法書士 松戸市」の検索順位で1位になるなんてことはあり得ないわけです。

Googleの評価基準が、しっかりと作り込んでいる個人運営のサイトよりも、ただ上位表示されることを狙った企業による大規模サイトの方が上だと判断するようになってしまったのであれば残念なことです。Google検索順位は頻繁に変動を繰り返していますから、一時的な状況かもしれませんし、あまり深刻に捉えても仕方ないかとも思いますが。

そして、検索順位は上下動を繰り返しつつも、当事務所への新規お問い合わせはコンスタントに入っています。そもそもの話として、「司法書士 松戸市」のような検索キーワードで当事務所サイトに訪問する方は少ないと思われます。私が「司法書士 松戸市」の検索順位にこだわっているのは、SEO対策の結果を判定するための分かりやすい指標としてです。

検索順位の変動はあるとしても、ウェブサイトへの訪問者数(ユーザー数)が維持されていれば問題ない。そう考えて地道にサイトの更新に取り組んでいくしかないと考えています。検索順位が落ちたからといって慌てふためいたり、極端な場合にはサイトのSEOを諦めてしまったら、そこで終わりであるわけです。