遺贈による所有権移転登記(名義変更)

遺贈による不動産の所有権移転登記

遺贈とは、遺言により遺言者の財産(不動産など)を贈与することです。不動産の遺贈を受けたときの登記手続きは司法書士にご相談・ご依頼ください。

司法書士は遺贈、相続や、生前贈与などによる不動産登記の専門家ですが、それに加えて、裁判所提出書類の作成も司法書士の専門分野の1つです。

そのため、遺産相続の手続きにおいても、不動産登記のご依頼だけでなく、家庭裁判所における遺言書検認遺言執行者選任の手続きも司法書士におまかせいただけます。

高島司法書士事務所は、2002年2月に千葉県松戸市で開業して以来、相続や遺贈による不動産登記(名義変更手続き)をはじめとした、遺産相続に関する業務を数多く取り扱い、豊富な経験と実績を有しています。

遺贈、相続や、生前贈与などの不動産登記やその他の遺産相続手続きのことなら、松戸駅徒歩1分の高島司法書士事務所にご相談ください。ご相談予約・お問い合わせは、今すぐフリーダイヤル 0120-022-918 または、メールでどうぞ。事務所へお越しいただいてのご相談、お見積もりはいつでも無料で承っています。

高島司法書士事務所へのご相談

1.遺贈とは

2.必要書類

2-1.遺言執行者の選任がある場合

2-2.遺言執行者の選任が無い場合

3.よくある質問と回答

3-1.遺言執行者の選任(遺言により執行者が指定されていない場合)

3-2.遺贈者の登記名義人住所変更が必要な場合

3-3.相続人へ「遺贈する」と書かれた遺言とその登記原因

遺贈による不動産登記(名義変更)をお考えの場合、まずは当事務所にご相談くだされば必要書類や手続きの流れなどについて、司法書士が一からご説明いたします。したがって、とくに事前準備は不要なのですが、まずはご自分で調べてみたいとお考えの方は、このページをお読みになれば遺贈登記の手続きがお分かりになるかと思います。

1.遺贈とは

遺贈とは、遺言により遺言者の財産(不動産など)を贈与することです。遺産を相続できるのは、法定相続人に該当する人に限られます。そこで、内縁の妻や孫など法律上の相続人には当たらない人へ遺産を残すために、遺贈がおこなわれることが多いです。

遺贈が効力を生じるのは遺言者が死亡したときです。したがって、遺贈を受けた方(受遺者)は、遺言者の死後に、その不動産を自らの名義に変更するための登記手続きをすることになります。これが、遺贈による所有権移転登記です。

遺贈による所有権移転は、遺言に基づいて被相続人の死亡後におこなう登記ではありますが、相続ではなく贈与の一種に当たります。そのため、相続による場合とは異なり、受遺者による単独申請はできません。受遺者が登記権利者、遺言執行者(または遺言者の相続人全員)が登記義務者となる共同申請によります。

なお、遺言書による所有権移転登記であっても、相続人に対して「相続させる」との遺言によるときには、このページで解説する遺贈とは手続きが異なります。この場合には、相続による所有権移転登記(相続登記)をすることになります。

2.遺贈による所有権移転登記の必要書類

遺言により遺言執行者が指定されている場合、受遺者(遺贈を受けた人)と遺言執行者とが共同で登記をします。遺言執行者がいない場合には、受遺者を登記権利者、遺言者の相続人全員を登記義務者として、共同で遺贈による所有権移転登記の申請をします。ただし、遺言により遺言執行者が指定されていない場合でも、後記のとおり家庭裁判所に遺言執行者の選任をしてもらうことも可能です。

2-1.遺言執行者の選任がある場合

遺言書に、遺言者の財産を贈与(遺贈)することと併せて、遺言執行者の指定がされている場合です(遺言書の記載例は下記のとおり)。このときは、受遺者を登記権利者、遺言執行者を登記義務者として、共同で遺贈による所有権移転登記の申請をします。なお、受遺者が遺言執行者であるときには、登記権利者兼登記義務者亡○○遺言執行者として、単独で登記申請ができます。

平成○年 第○○○○号

遺言公正証書(例)

  本職は、平成○○年○○月○○日、千葉県柏市柏の葉一丁目○番○号 ○○病院において、遺言者松戸一郎の嘱託により、証人市川一子、証人流山二郎の立会いのもとに遺言者の口述した遺言の趣旨を次のとおり筆記して、この証書を作成する。

第1条 遺言者は、その所有する財産全部を包括して、船橋一美(昭和○○年○○月○○日生、住所 千葉県松戸市新松戸一丁目○番地)に遺贈する

第2条 遺言者は、次の者を遺言執行者に指定する

千葉県松戸市松戸新田○○番地
  司法書士  野田 三郎

(以下省略)

1.登記原因証明情報

遺贈による所有権移転登記の登記原因証明情報は、遺言書遺言者が死亡した旨の記載のある戸籍謄本(除籍謄本)です。また、受遺者の戸籍謄本も必要です。遺言者と受遺者の死亡の前後が遺言の効力にかかわることがあるからです。

2.登記済権利証、または登記識別情報通知書

遺言者が不動産の所有権を取得したときの、登記済権利証(または登記識別情報通知書)です。

3.遺言執行者の印鑑証明書

遺言執行者の印鑑証明書は、登記申請をする時点で発行後3か月以内のものが必要です。

4.受遺者の住民票(または、戸籍の附票)

受遺者の住民票(または、戸籍の附票)。住民票は本籍地の記載を省略しないでください。

5.固定資産評価証明書

登記をする年度の固定資産評価証明書です。たとえば、平成24年4月1日から、平成25年3月31日までの間に登記するのであれば、平成24年度のものを使用します。

6.代理権限証明情報

遺言書により遺言執行者を指定している場合、遺言執行者の資格を証するため、遺言書、および遺言者が死亡した旨の記載のある戸籍謄本等を添付します。

家庭裁判所により遺言執行者が選任された場合には、遺言執行者の選任審判書を添付します。このときは、遺言者の死亡を証する書面(戸籍謄本など)は添付不要です。また、遺言書は遺言執行者の選任審判書だけでは、遺言の内容が不明な場合のみ添付が必要です。

代理人(司法書士)により登記申請する場合には、受遺者および遺言執行者から代理人への委任状も必要です(委任状は司法書士が作成したものに、署名押印をいただきます)。

7.その他

遺言者の登記簿上の住所と、戸籍謄本に記載の本籍とを関連づけるために、遺言者の住民票除票(または、戸籍の附票)も添付します。

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2-2.遺言執行者の選任がない場合

遺言書に、遺言者の財産を贈与(遺贈)することは書かれているが、遺言執行者の指定はされていない場合です。このときは、受遺者を登記権利者、遺言者の相続人全員を登記義務者として、共同で遺贈による所有権移転登記の申請をします。

なお、遺言書による遺言執行者の選任が無い場合でも、家庭裁判所に遺言執行者の選任をしてもらったうえで、遺言執行者と受遺者の共同申請により登記をすることも可能です。

1.登記原因証明情報

登記原因証明情報として、遺言書、遺言者が死亡した旨の記載のある戸籍謄本(除籍謄本)、受遺者の戸籍謄本。また、登記義務者が遺言者の相続人であることを証する戸籍謄本等が必要です。

2.登記済権利証、または登記識別情報

遺贈者が不動産の所有権を取得したときの、登記済権利証(または登記識別情報)です。

3.遺言者(遺贈者)の相続人全員の印鑑証明書

登記申請をする時点で、発行後3か月以内のものが必要です。

4.受遺者の住民票(または、戸籍の附票)

住民票は本籍地の記載を省略しないでください。

5.固定資産評価証明書

登記をする年度の、固定資産評価証明書です。たとえば、平成24年4月1日から、平成25年3月31日までの間に登記するのであれば、平成24年度のものを使用します。

6.代理権限証明情報

代理人(司法書士)により登記申請する場合には、受遺者および遺言者(遺贈者)の相続人全員から司法書士への委任状(委任状は司法書士が作成したものに、署名押印をいただきます)。

7.その他

遺言者の登記簿上の住所と、戸籍謄本に記載の本籍とを関連づけるために、遺言者の住民票除票(または、戸籍の附票)も添付します。

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3.よくある質問と回答

3-1.遺言執行者の選任について

遺言書により遺言執行者が選任されていない場合でも、相続人全員が登記義務者として手続きをすることで、遺贈による名義変更(所有権移転登記)がおこなえるのは上記のとおりです。しかし、相続人の人数が多かったり、遠方に住んでいる相続人がいるなどの事情で、遺贈の登記をする際に相続人全員の協力を得るのが難しいこともあります。

そのような場合であっても、家庭裁判所で遺言執行者の選任をしてもらうことができます。「遺言によって遺言を執行する人が指定されていないとき」には、家庭裁判所への遺言執行者の選任の申立をすることができるとされているからです。

なお、遺言執行者の選任申立をする際は、申立書に「遺言執行者候補者」を書くこともできます。このとき受遺者ご自身を、遺言執行者候補者にしても差し支えありません。受遺者が遺言執行者に選任されれば、他人の協力を得ること無く1人で遺贈による登記申請ができることになります。

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3-2.遺贈者の登記名義人住所変更について

遺贈者(被相続人)の登記簿上の住所と、死亡時の住所が異なる場合には、遺贈の登記をする前に登記名義人住所変更をしなければなりません。この場合、登記簿上の住所と、死亡時の住所のつながりが分かる住民票(戸籍附票)が必要です。また、登記申請は、遺言執行者、遺贈者の相続人、受遺者のいずれによってもおこなうことができます。

参考:遺贈による所有権移転登記の前提登記の申請人(登研145号より)

遺言執行者の指定のある遺贈による所有権移転登記の前提として、当該不動産の表示変更の登記の申請人は、遺言執行者又は遺贈者の相続人(相続人全員又は保存行為としてその1人)のいずれでも差し支えなく、また、受遺者も債権者代位により申請することができる。

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3-3.相続人へ「遺贈する」遺言とその登記原因について

遺言により、法定相続人へ遺産を相続させる場合には、「相続させる」との文言を使用するべきです。ところが、専門家の手を借りること無く遺言者が一人で作成した遺言(自筆証書遺言)では、「遺贈する」との表現を使用していることがあります。

この場合には、相続人への名義変更であっても、登記原因は原則として「遺贈」となります。そのため、受遺者である相続人と、遺言執行者(または遺贈者の相続人全員)との共同申請により登記しなければなりません。

ただし、この場合の登録免許税は、相続の場合と同じ固定資産評価額の1000分の20なので、登記原因が「遺贈」だからといって登録免許税が余計にかかることはありません。

なお、上記の例外として、相続財産の処分を受ける者が相続人の全員である場合には、相続人に対して「遺贈する」との文言が遺言書に使われていても、その所有権移転の登記は「相続」を登記原因とします。くわしくは下記の先例をご覧ください。

先例:昭和38年11月20日民事甲第3119号・民事局長回答より抜粋

被相続人が相続人に対し相続財産の全部を包括名義で贈与する旨の遺言があり、その遺言書に他に相続分の指定と解せられる記載は存在しない。

この場合、その相続財産全部の処分を受ける者が相続人中の一部の者であるときは、当該処分による所有権移転登記の登記原因は遺贈であるので、遺贈による所有権移転登記を申請しなければならない。

一方、その相続財産全部の処分を受ける者が相続人の全員である場合には、その登記原因を「相続」とするべきである。

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・関連情報

遺贈登記申請書・委任状の書式(記載例)

遺言執行者の選任

遺言書の作成

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