よくある質問(相続登記)

不動産を所有されている方がお亡くなりになった場合、その不動産の名義を相続人へ変更します。この名義変更の手続きを、正確には「相続を原因とする不動産の所有権移転登記」と表現しますが、一般には相続登記のほか、名義変更、名義書換などといわれることが多いです。

相続登記をするにあたって、検討すべきこと、疑問になるであろうことについて解説しました。ただし、分かりやすくすることを重視したため、厳密にいえば正確でない記述もあります。実際に手続きをするにあたっては、法務局、または相続登記の専門家である司法書士に相談されることをお勧めします。

相続登記を専門家である司法書士に相談したいとお考えの方は、相続登記のページをご覧ください。

相続登記全般のよくある質問

※タイトルをクリックすると回答ページに移動します。

1.遠方にある不動産の相続登記も依頼できますか?

当事務所は不動産登記手続きのオンライン申請に対応しています。日本全国どこにある不動産の相続登記でもご依頼いただけますし、遠方だからといって費用が加算されることもありません

2.相続登記には期限がありますか?

相続登記をすることは義務ではありませんので、手続きすべき期限もとくに決まっていません。しかし、長いあいだ登記をしないでいると様々な不都合が生じるおそれがあります。

3.故人所有の不動産は誰に名義変更するのですか?

相続登記により、不動産の名義を誰ものものにするかの判断は、遺言書の有無、相続人が複数であるかなどにより異なります。

4.戸籍、印鑑証明など必要書類の有効期限は?

相続登記の必要書類としての、戸籍謄本(除籍、改製原)、住民票(除住民票)、印鑑証明書などには有効期限が決まっているものはありません。

5.相続登記にはどんなパターンがありますか?

相続登記には大きく分けて、遺言による場合、法定相続による場合、遺産分割による場合の3通りがあります。

6.相続人が1人の場合の必要書類や手続は?

相続人が1人の場合には、その唯一の相続人が単独で相続します。この場合、遺産分割協議書などの書面は不要です。

7.代襲相続による相続登記とは?

代襲相続が生じている場合であっても、相続登記の手続きについては通常の場合と変わりません。代襲相続人を含めた相続人全員で遺産分割協議をします。

8.数次相続による相続登記とは?

数次相続が生じている場合、誰の相続人として遺産分割協議に参加しているかが判明するよう、遺産分割協議書の記載が通常と異なります。

9.相続登記に登記済権利証(登記識別情報)は必要?

不動産の権利証(現在は、登記識別情報)は、相続登記の添付書類となっていませんので、特殊なケースを除いては相続登記に権利証は不要です。

10.戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本、印鑑証明書は返却してもらえる?

相続関係説明図を添付することで、相続登記完了後に戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)の原本還付を受けられます。住民票(除票)、遺産分割協議書、印鑑証明書も返却してもらうことができます。

11.遺言書の文言による登記原因の判断方法は?(相続、遺贈)

相続人に対しては、遺言者の有する不動産を「相続させる」との文言を使うのが原則です。遺贈するとしてしまうと、相続による所有権移転登記ができないことがあります(遺贈による登記は可能)。

12.被相続人の最後の住所と、登記簿上の住所が違う場合

相続による所有権移転登記においては、登記簿上の住所と被相続人の最後の住所が異なる場合であっても、そのまま登記をすることができます。

13.相続分のないことの証明書(または、特別受益証明書)

特別受益者が作成した、「相続分のないことの証明書」(または、特別受益証明書)を利用して、相続登記がおこなわれることがありますが、現実に特別受益があったとき以外には安易に使用すべきではありません。

14.被相続人の除籍(改製原戸籍)謄本が取れない場合

保存期間経過による廃棄や、戦災による消失などにより、除籍謄本などの発行が受けられないときは、「除籍謄本(改製原戸籍)が交付できないことについての市町村長の証明書(告知書)」、および「相続人全員の作成による他に相続人はいないことの証明書」を添付することで相続登記申請をします。

15.祖父名義の土地を孫へ相続登記できるのか

被相続人である祖父名義の不動産を、法定相続人ではない孫の名義へ直接変更することはできません。もしも、どうしても孫の名義にしたいのであれば、いったん法定相続人の名義に変更した後に、さらに所有権移転登記をするしかありません。

16.遺留分減殺請求をした際の所有権移転登記

遺留分を侵害された遺留分権利者は、遺留分を侵害している相続人(または受遺者)に対して、遺留分減殺請求をすることができます。そして、遺留分を侵害する相続登記がされている場合には、遺留分減殺を原因とする所有権移転登記がおこなえます。

17.相続した土地の売却と所得税

土地や建物を売ったときの譲渡所得に対しては税金(所得税、住民税、復興特別所得税)がかかります。そのため、遺産を相続するときに相続税はかからなかったとしても、その遺産を売却し現金化しようとする際には、所得税等の支払いが必要になる場合があります。

遺産分割協議書関連のよくある質問

18.相続登記で遺産分割協議書が必要なとき

相続登記をする際に、遺産分割協議書が必要になるケースについて解説しています。作成した遺産分割協議書へは、相続人全員が署名押印(実印)し、印鑑証明書を添付します。

19.相続人中に海外在住者がいて印鑑証明書が取れない場合

相続人中に海外在住者がいて印鑑証明書が取れない場合、遺産分割協議書に添付するための印鑑証明に代わるものとして、署名証明(サイン証明)を利用することになります。

20.遺産分割協議で未成年者の相続人がいる場合

未成年者とその親権者との間で利益相反が生じるときは、未成年者の利益を守るために、家庭裁判所でその未成年のために特別代理人を選任してもらいます。そして、特別代理人が未成年者に代わって、他の相続人との間で協議をおこなうことになります。

21.別々の遺産分割協議書へ署名押印できるか

遺産分割協議書は1枚の用紙へ全員が署名押印するのではなく、同一内容の遺産分割協議書を複数作成して各相続人が別々に署名押印したものであっても、相続人全員の分が揃っていれば相続登記に使用することができます。

22.遺産分割協議書に捨て印(訂正印)は必要か

遺産分割協議書を作成したら、相続人全員が署名押印をします。押印は署名の後ろに実印でおこなうのが通常ですが、さらに用紙上部などの欄外に捨て印を押すことがあります。捨て印を押しておくことにより、遺産分割協議書に軽微な誤りがあった場合に訂正印とすることができるからです。

(参考)相続登記は誰に相談すればよい?

相続登記の相談

相続によって不動産(土地、家、マンション)の名義変更をする際は、不動産登記の専門家である司法書士に相談・依頼するのが通常です。

相続人がご自分で法務局へ行って相続登記をすることも認められていますが、不動産登記は司法書士が代理人として手続きするのを前提にして実務の運用がおこなわれてきていますから、専門知識の無い方が自分で手続きをおこなうのは難しい場合が多いです。

不動産登記を業としておこなうことができるのは、司法書士と弁護士に限られます。ただし、不動産登記を単独で業務として請け負っている弁護士は皆無だと思われるので、相続登記の相談をする専門家といえば、現実には司法書士に限定されます。

・相続登記は司法書士へ

不動産の名義変更(名義書換)をするのが目的なのであれば、司法書士以外の専門家に相談する必要はありません。

ただし、相続登記をする以前の問題として、相続人間に争いがあるような場合に相談すべき専門家は弁護士です。また、相続登記に加えて相続税の申告が必要な場合には、税務の専門家である税理士に相談することになります。

上記のようなケースを除いては、司法書士のみに相談・依頼すれば、相続登記やその他の相続手続きはすべておこなうことができるので、その他の相続の専門家に相談する必要は無いといえます。

司法書士に相続登記を依頼すれば、相続人を確定させるための戸籍(除籍、改製原戸籍)の収集や遺産分割協議書などの作成もすべておまかせいただけますから、たとえば、行政書士に戸籍の収集や遺産分割協議書の作成を単独で頼む意味はなく、かえって無駄な費用がかかる可能性が高いです。

・家庭裁判所の手続きも司法書士へ

相続登記をする前提として、家庭裁判所での手続きが必要になることがあります。

たとえば、被相続人が自筆の遺言書(自筆証書遺言)を書いていた場合には、遺言書の検認が必要です。さらに、遺言で遺言執行者の指定をしていなかったときには、必要に応じて遺言執行者の選任を家庭裁判所にしてもらいます。

また、遺産分割協議をする際に、相続人中に未成年者や成年被後見人がいるときには、特別代理人の選任が必要になることもあります。

相続手続きにおいて必要となる、遺言書検認、遺言執行者選任、特別代理人選任の申立てなどは、裁判所提出書類作成の専門家である司法書士に相談・依頼できます。

これらの手続きを弁護士に依頼することもできますが、どれも相手方が存在せず争いのない手続きですから、高額な費用をかけて弁護士に依頼する必要性は低いでしょう。司法書士に手続きを依頼すれば、書類作成や裁判所への提出などをすべておまかせいただけますから、それで全く問題ないはずです。

なお、家庭裁判所でおこなう手続きについて相談・依頼することができるのは、司法書士と弁護士に限られます。行政書士など、その他の専門家は裁判所の手続きを取り扱えませんのでご注意ください。

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