相続放棄申述手続きの流れ

家庭裁判所への相続放棄申述の手続きの流れについて解説します。ただし、司法書士に手続きを依頼すれば、戸籍謄本など必要書類の取得、裁判所提出書類の作成、および裁判所への提出もすべてお任せいただけるので、司法書士へご相談にお越しになる前、とくに事前準備をする必要はありません

1.必要書類の収集

2.相続放棄申述書の作成、および裁判所への申立

3.裁判所からの照会および回答

4.相続放棄申述受理の通知

5.弁護士と司法書士との違い

1.必要書類の収集

家庭裁判所へ相続放棄の申述をするのに、最低限必要なものは下記のとおりです。必要な戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本、除住民票などの収集はすべて司法書士にお任せいただくこともできます。この他に、申述人(相続放棄をする方)の住所確認のため、住民票(または、戸籍の附票)もご用意ください。

1.相続放棄の申述書

2.被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)

3.被相続人の住民票除票(または、戸籍附票)

4.申述人(相続放棄する人)の戸籍謄本

5.収入印紙 800円

6.郵便切手 82円×3枚程度

被相続人の配偶者や子が相続放棄する場合、通常は上記の書類があれば足ります。しかし、直系尊属(父母、祖父母)、兄弟などが相続放棄申述をする場合には、被相続人の出生から死亡に至るまでのすべての戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)など、さらに多数の書類が必要となります。古い改製原戸籍、除籍謄本などの取得を相続人ご自身がおこなうのは難しいことも多いので、必要書類の収集も司法書士にご依頼いただくのが通常です

2.相続放棄申述書の作成、および裁判所への申立

裁判所に提出する「相続放棄申述書」の作成も司法書士がおこないますから、ご依頼者様にしていただくのは完成した相続放棄申述書への署名押印のみです。また、家庭裁判所への申立て(書類提出)も司法書士がしますから、申立てをするにあたって裁判所へ行っていただく必要はありません(司法書士に依頼した場合、相続放棄の手続きでは家庭裁判所へは一度も行かずに済むのが通常です)。

なお、相続放棄の申述受理の申立は、被相続人の最後の住所地(相続開始地)の家庭裁判所へおこないます。当事務所では相続放棄の手続きを多数取り扱っているので、遠方の家庭裁判所への郵送による申立でも全く問題なく手続きが可能です。よって、日本全国どこの家庭裁判所への申立てであってもご依頼いただけますし、追加料金が発生することもありませんから安心してご依頼ください。

相続放棄申述書および記載例

3.裁判所からの照会および回答

家庭裁判所へ相続放棄の申述受理申立をしてからしてしばらくすると、家庭裁判所からの照会(問い合わせ)があります。ほとんどの場合、電話などではなく、照会書(および回答書)が家庭裁判所から郵送されてきます。申立をしてから1,2週間で照会書が届くのが通常ですが、もっと時間がかかることもあります。

この照会は、申述をした人が、本当に自分の意思で相続放棄をしようとするのか、また、相続財産の処分をしたなどの事実はないかを、確認するためのものです。また、被相続人の死亡から3か月が経過した後の相続放棄申述のときなどは、さらに詳しい事情説明も求められることになると思われます。けれども、司法書士に手続きをご依頼いただいた場合には、申立をする際に事情説明書(上申書)を提出しますから心配する必要はありません。

照会書に必要事項を記入して家庭裁判所へ返送した後に、相続放棄申述を受理するかの審査がおこなわれることとなります。照会事項は、相続放棄申述書に書いたのと同じような内容がほとんどであり、回答するのが難しいようなことはとくにないはずです。けれども、質問の意味を正しく理解せず、間違った回答をしてしまうと問題が生じる怖れもあります。

そこで、当事務所では照会書の確認、および回答書への記入の仕方についてもご説明いたしております。家庭裁判所から照会書が届いたら、回答書に記入なさる前に司法書士へご連絡ください。

4.相続放棄申述受理の通知

相続放棄の申述が受理されたら、家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書が送られてきます。これで、相続放棄の手続きは無事に完了です。受理通知書と一緒に「相続放棄申述受理証明書」の交付申請書が同封されているので、必要に応じて受理証明書を取得します(交付申請書は、照会書および回答書と一緒に届くこともあります)。

5.弁護士と司法書士との違い

弁護士は本人(申述人)の代理人として、相続放棄申述の手続きをすることができます。これに対して、司法書士は代理人とはなれず、相続放棄申述書等の作成および裁判所への提出がおこなえるのみです(弁護士、司法書士以外が、裁判所提出書類の作成をすることは違法です)。

ただし、司法書士にご依頼いただいた場合でも、申立てをする前に依頼者ご本人におこなっていただくのは相続放棄申述書への署名押印のみです。代理人である弁護士ならば、署名押印も弁護士がおこなえますが、作業としての違いはそれだけです。

また、申立後には家庭裁判所から照会書等が郵送されてきますが、弁護士が代理人の場合は郵送先が弁護士宛となり、回答書書の記入なども代理人弁護士がおこなえます。

司法書士に依頼したときは、照会書が申述人(相続人)本人宛に送られてきますし、回答書の記入も本人がおこなうべきこととなります。ただし、どのように書くかは司法書士がご説明します(つまりは、「司法書士がお伝えしたとおりに書くだけ」ということです)。

また、回答書にある質問事項の多くは、「はい」か「いいえ」を選択するのみですし、書き方を司法書士に確認しさえすれば通常は何も難しいことはありません。

結局は、弁護士に依頼すると、「相続放棄申述書への署名押印や、照会書の受け取りや回答書の記入もすべてやって貰える」というのが分かりやすいメリットといえるでしょうか。

民事訴訟などの裁判手続きでは、法廷に立って裁判官とのやり取りをするので、代理人を立てずに自分でおこなうのは難しいです。けれども、相続放棄の手続きは文書のやり取りのみで完結するのが通常ですから、代理人を立てる必要性も低いわけです

それでも、仮に弁護士と司法書士の費用が全く同じだったとすれば、一般論としては弁護士を代理人にした方がより安心だといえるかもしれません。しかしながら、弁護士が代理人だから受理されるけど、司法書士が書類作成をしたから却下されるなどということはあり得ませんから、代理だから安心と言い切れるものでもありません。

したがって、実際に重要なのは代理人であるか否かでは無く、相続放棄の手続きにどれだけ精通しているかでしょう。相続放棄など家庭裁判所へ提出する書類の作成は、長年に渡って司法書士が取り扱ってきた主要業務の1つです。

とくに、松戸の高島司法書士事務所では、相続放棄の手続きを多数取り扱っていますので安心してご相談・ご依頼ください(当事務所で書類作成をし裁判所へ申立した件数は2014年が49件、2015年が59件、2016年が83件、2017年は61件でした)。

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